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西條奈加の経歴や心淋し川のあらすじ感想と直木賞受賞理由

西條奈加『心淋し川』の表紙画像

直木賞作家の西條奈加さんの話題をピックアップしていきたいと思います。

作家デビューをしてから、実に17年も経っていた、西條奈加さん。

はたして、そんな西條奈加さんとは、どういったプロフィールの持ち主だったというのでしょうか。

さて、西條奈加さんといえば、第164回直木賞(2020年下半期)を受賞されたので、こちらも追っていくことにしましょう。

西條奈加さんの直木賞受賞作品である『心淋し川』とは、どういう作品だったのでしょう。

さっそく、『心淋し川』のあらすじ、感想、直木賞を受賞した理由を調べてみましたので、ご覧ください。

西條奈加が直木賞受賞|第164回(2020年下半期)

2021年1月20日に、第164回直木賞の発表があり、西條奈加さんが『心淋し川』で見事受賞しました。

西條奈加さんの地元では大変な話題となったようです。

ご本人、関係者の方々、改めて受賞おめでとうございます。

一方、同年の第164回芥川賞は宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』が受賞。

↓宇佐見りんさんの個別記事はこちらです。
宇佐見りん『推し、燃ゆ』の表紙画像宇佐見りん『推し、燃ゆ』のあらすじや設定と感想|経歴と作品一覧

合わせて確認してみましょう。

西條奈加の経歴

まず、20211月に発表された第164回(2022年下半期)直木賞を振り返ってみます。

候補作品は、芦沢央さんの『汚れた手をそこで拭かない』、伊与原新さんの『八月の銀の雪』、加藤シゲアキさんの『オルタネート』、坂上泉さんの『インビジブル』、長浦京さんの『アンダードッグス』、そして、受賞した西條奈加さんの『心淋し川』でした。

このような注目される作品たちのなかから、ただひとつだけ選ばれたわけですから、今思い返してみても非常に興奮してしまうような受賞だったと思います。

西條奈加(さいじょう なか)さんは、1964119日、北海道の出身で、現在の年齢は60歳。

北海道帯広三条高校、東京英語専門学校を卒業した西條奈加さんは、貿易会社に就職し、2005年に、『金春屋ゴメス』によって、日本ファンタジーノベル大賞を受賞して、作家デビューしました。

その後、時代小説で活躍していき、2012年には、『涅槃の雪』で中山義秀文学賞、2015年には、『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞を受賞しています。

日本ファンタジーノベル大賞は、新潮社の公募型文学新人賞。

これまでに受賞した作品は、2017年が、柿村将彦さんの『隣のずこずこ』。

2018年が、大塚已愛さんの『勿怪の憑』。

2019年が、高丘哲次さんの『黒よりも濃い紫の国』。

2020年が、岸本惟さんの『あけがたの夢』となっています。

なお、岸本惟さんの『あけがたの夢』は優秀賞となっていました。

このほか、これまでに西條奈加さんが発表してきた作品は、『芥子の花 金春屋ゴメス』、『善人長屋』、『無花果の実のなるころに』、『亥子ころころ』など。

刊行ペースも順調で、2015年には、PHP研究所から『睦月童』、光文社から『ごんたくれ』、KADOKAWAから『秋葉原先留交番ゆうれい付き』。

2016年には、集英社から『九十九藤』、徳間書店から『刑罰0号』。

2017年には、光文社から『猫の傀儡』、祥伝社から『銀杏手ならい』。

2018年には、光文社から『無暁の鈴』、中央公論新社から『雨上がり月霞む夜』。

2019年には、実業之日本社から『永田町 小町バトル』、KADOKAWAから『隠居すごろく』、新潮社から『せき越えぬ』。

2020年には、文藝春秋から『わかれ縁』、集英社から『心淋し川』となっていました。この作品で直木賞を受賞。

2021年には、角川春樹事務所から『曲亭の家』、幻冬舎から『婿どの相逢席』。

2022年には、PHP研究所から『六つの村を越えて髭をなびかせる者』、徳間書店から『首取物語』、講談社から『うさぎ玉ほろほろ』。

2023年は祥伝社から『とりどりみどり』となっていました。

これからも西條奈加さんの活躍を見守っていきましょう。

西條奈加の『心淋し川』のあらすじ

今回、はれて、直木賞にノミネートされることになった、西條奈加さんの『心淋し川』。

とてもおめでたいことですから、『心淋し川』のあらすじをご紹介していきたいと思います。

江戸時代、心淋し川という川が流れていました。

そばには長屋が建っていて、そこの住人たちは苦労の多い生活をしていたのです。

さて、青物卸の男が、長屋に器量のよくない妾(めかけ)を4人も持っていました。

そんななか、もっとも年長の妾が、いたずらで小刀によって仏像を彫っていくことになります。

西條奈加の『心淋し川』の感想

すでにご紹介しましたように、西條奈加さんは、作家デビュー以来、時代小説をメインに活躍しています。

そして2020年、164回直木賞を受賞した『心淋し川』も、やはり、時代小説でした。

ちなみに、心淋し川は、「うらさびしがわ」と読みます

まず、このネーミングのセンスからして、秀逸だといえるのではないでしょうか。

『心淋し川』には、

  • 心淋し川
  • 閨仏(ねやぼとけ)
  • はじめましょ
  • 冬虫夏草
  • 明けぬ里
  • 灰の男

が収録されています。

表題作の『心淋し川』に関して、長屋の住人たち、青物卸の男、器量のよくない妾と、登場人物たちは地味ですが、仏像を彫っていくという展開は興味深いですね。

はみ出し物のるつぼ「心町」に住む人たちの生きていく様に力強さを感じました。

直木賞受賞もうなずける、心に染み入るような情景描写の、沢山の人に読んでもらいたい作品です。

西條奈加の『心淋し川』の直木賞受賞理由

さて、西條奈加さんの『心淋し川』が直木賞受賞したのは、どうしてだったのでしょう。

直木賞の場合、大衆文学の賞であるため、候補作は、さまざまなジャンルから集められます。

恋愛小説、推理小説、そして時代小説など。

そのため、『心淋し川』の場合、もちろん、時代小説枠。

西條奈加さんが長年、時代小説に取り組んできたことが認められたのもあるでしょうし、何よりも多くの読者と同じように、選考委員の方々も『心淋し川』に心を打たれたからに違いありません。

西條奈加さんは、デビューから長いこと、ひたすら時代小説のみ書き続けていてすごいですね。

直木賞を受賞したこともあり、時代小説の書き手として、今後も今まで以上に注目が高まるのは、間違いありません。

次回作の発表が待たれますね。

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